球技スポーツにおいて「プレイ速度が速いこと」はそれだけで優位性がある
だからコーチもプレイヤーも「速く!」を強調して指導あるいはプレイすることが多い
25年以上前だが、大学女子バスケットボール界で当時最も速いバスケットボールを実現していたあるベテランコーチから「速さは技術だ!」と教わった
そのコーチは
「……チームはただ速いだけだ」
「……チームは速いだけで勝ってる」
「そりゃあれだけ走らせてたらそうなるよなぁ……」
「なんてよく言われるけど」
「だったら同じ速さでプレイしてみろ(させてみろ)」
「速くプレイしようとしたら一体何が起こるか……そう言うことを言う奴は本気でトライしたことないんだろ」
って感じでサバサバしてる
「速さは体力」ではなかった
自分もコーチとして「速いプレイ」を今でも追求をしているが
どうしても「速く」は「急ぐ」とか「慌てる」になるし
「正確な判断」や「よい選択」ができなくなり「未確認」で「止められないプレイ」になったり「シュートの精度が落ちる」といったことが多発する
また、そもそも論として「速く動くこと」は「スピードが速いこと」よりも
「加速度が高いこと」って感覚なのでプラスの加速度とマイナスの加速度があるわけだから
当然「急激に加速すること」と「急激に止まること」の両方が求められる
自動車でも「最高速度を上げる」ためには「ブレーキの性能を上げること」が必須だし
「ボディーの剛性を高める」ことも急激な加速/減速に耐えるためには必要不可欠な要素
速度を上げればそれだけ自動車のドライバーには「判断の速さ」と「判断の早さ」が要求されるし
高速運転中のハンドル操作には極めて高い熟練度が求められる
急激なハンドル操作は車の不安定さを生み出し大事故を引き起こす
高速で走る中では「時間的な制限」から「すべての情報源」に視線を向けることはできないので
「必要な情報源に視線を向け」「起こった時の対処法」とセットで「起こりうる可能性を常に先取りしながら」頭は高速回転している
また高速で走る中では「物理的な制限」によって「視野は狭くなる」から余計に「選択的注意」の精度の高さが求められる
毎年毎年「速さ」を追求していくなかで
「あの速さに到達できたかな」って思える日が1日でも早くくるように
加速力と減速力/体幹/スキルの精度/選択肢の精選と優先順位づけ/選択的注意/判断基準/早さ/…
そういったものを日々磨いていきたい
そして「速さは技術だ!」って自信を持って言えるコーチに自分もなりたいと思う
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