関西女子学生バスケットボール連盟1部リーグ所属MWU LAVYS Basketball Teamのヘッドコーチが
大学日本一という夢の実現に向けて日々登り続ける坂道の記録
バスケットボールのコーチングを心・技術・戦術・体力の側面から深く追求していきます
『Podcastで聴くコーチングのヒント 坂の上の夢の声』というタイトルのポッドキャスト で声の配信も行っています!
2012/09/10
頭の中
試合中のHead Coachの頭の中では何が起こっているんだろうか? ってリーグ戦をしながら自分を外から眺めている。
20代でコーチを始めてから、これまではずっとコートサイドに立って指揮を執るタイプでやってきた。その方が、声も出しやすいし、熱くゲームに入れる。しかし、その分、感情の起伏も大きくなり、一つ一つのプレーの成功や失敗に対して、思考が過去や未来にぶっ飛んでいってしまう。勝ってる時や勢いに乗っている時はそれでも良いが、ビハインドになった時には、どうしても思考が後手になる。指示に「圧」が加わり、プレーヤーの意識は、言われたことや、形を再現することに向かってしまい、目の前の相手と戦う姿勢はHead Coachの思いとは反比例して減っていく現実。また、Head Coachの「今、その瞬間の感情や思考」が表に現れやすいことは、プラスでもあるがマイナス面も大きいとも感じる。
リーグの2試合目からベンチに座ってゲームを眺めながら指揮をとるタイプに変えた。Head Coachがベンチに座って静かに眺めても、ベンチのプレーヤーから大きな声が出るようにリーダーを作ったり、自分たちで考えたり発言したりする時間を作ったり、タイムアウト開けに元気よく出て行くルーティーンを作ったり、スタッフで役割分担したりといったことを6月以降ずっと考えているが、少しずつ形になっているのかもしれない。
Head Coachの感情の起伏が小さくなると、その分、プレーヤーのベンチを伺う仕草は減り、意識は目の前の相手と戦う方向へ向かう。
コーチにはいろんなタイプがあるし、チームのおかれている環境や構成も一様ではない。だから「the best」はないんだと思う。その時、その人、その場にあった方法で、指揮を執っていくことが大切なのかもしれない。
チームを創るということは、本当にたくさんの要素が絡み合う大変な作業なんだなぁと思う。プレーヤーを創ること、戦術を準備すること、体力を整えること、対戦相手に備えること・・・・。しかし、何よりも大切なことは、プレーヤーから不安が消えて積極的にプレーできる環境を作ることなんだなぁってつくづく思う。
それにしても、試合が終わると頭痛がひどい。身体の疲労感はそれほどないが、頭の疲労感が激しい。圧倒的に糖分が不足している感覚に襲われる。職業コーチではないのにこのありさま。職業コーチの頭の中の苦労を想像するだけで、それこそ頭が痛くなる。「プロフェッショナルとは?」を考えさせられる。
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