2011/02/06

動きの質

コーチになってプレーヤーの育成を始めたとき、世界で一番のプレーヤーはマイケルジョーダンだった
だから自分も「ダイナミックな動きができるプレーヤー」を育てたいと思った

今もその想いは変わらないが、いろんなプレーヤーや指導者を見てきた結果、目指す動きの質は変わってきた

「ダイナミック」という言葉から想い描くイメージは重心を高く持ち上げるような躍動感
しかし、バスケットボールは「止まる」「曲がる」「変化する」「裏をつく」ことがとても重要なスポーツであり、最大速度、最大跳躍高、最大跳躍幅を競う種目ではない

重心を思いっきり持ち上げてしまうと、プレーヤーの身体は、その持ち上がった重心が重力で落ちてくるまで「慣性の法則」に従うただの物体でしかなく、自分の意志では何も操作することができない

だから、「浮いた」動きではなく常に重心を落とし、いつでも自分の意志で操作できるような「沈んだ」動きを作りたいと思うようになった

ダイナミックな動きをする高校生には可能性を感じる

しかし、マイケルジョーダンのように人の何倍も空中に浮いていられるようなプレーヤーはホンの一握りに過ぎないことを考えると、いわゆる「能力の高い」プレーヤーにこそ「浮く」ことではなく「沈む」こと、「突っ込む」ことではなく「身体を立てること」、「全力でプレーする」ことではなく「変化のできる努力度合いでプレーする」ことを覚えてほしいと願う

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