2017/04/23

⑤ 状況判断&意思決定 situation judgment & decision make

バスケットボールは「見て・判断して・プレイする」が大事って言うけれども
これって本当なんだろうか?

バスケットボールなんだから「状況判断」が大事
それはわかる

でも
何かが足りない
というか
何か誤解してるんじゃないか?

ずっとモヤモヤしていた

高速でゲーム状況が変化する近代バスケットボールで、単に「見て(watching)」「判断して(situation judgement)」「プレイ(decision make)」しようとしても、ゲーム状況の変化や複雑さについていけず「先手」なんてとれない

ついていけたとしても
「反射的」に「判断」して「選択」したプレイが
そもそも自分が「意図したもの」や「練習してきたもの」や「強みを生かしたもの」になるかどうかはわからない

それができるのは相当な力の差がある場合だけなんじゃないか

逆に
「場面を正確に認知し、その場に応じた最適なプレイを選択していく」という思考方法をとろうとすればするほど、結果的に選ぶプレイは「場面にはふさわしい」けれども「自分の強みの発揮」とは必ずしも一致しなくなるというジレンマに陥ってしまう

「見て・判断して・プレイする」ってフレーズを無批判に「良い戦術的思考方法である」と受け入れ、その思考方法が習慣化すればするほど、「選択するプレイは状況に適しているかもしれないが、判断と選択という枝分かれを繰り返していく中で、どこか弱い・集中度の低い・練習量の少ないプレイ」になっていく

そうではなく
「まず最初に自分の最も強い・得意なプレイを仕掛ける」って決めた上で
「そのプレイができるのかできないのか」を「見て・判断して・プレイ」したり「そのプレイができる状況になるようになるように逆算で仕掛けていく」といった思考方法でプレイした方が、結果的には自分の「おはこ」に持ち込むことができるようになる

強みを徹底的に仕掛けて
それが100%できないほど完全に抑えられたとしたら
それは軽く裏のプレイを仕掛けることができるということでもあるはず
そうすればプレイはいたってシンプルになる

「何をするかわかってるけれども止められない」プレイヤー
「気がついたら得意なプレイでやられる」プレイヤー
っていうのは
「判断と選択という分岐を繰り返し」「枝分かれした先の正しい選択肢」を「探して」プレイしてるんじゃなく
「自分が最終的にやりたいプレイ」に「なるようになるよう」に「状況を逆算で創り出して」プレイしているんだと思う

「場面に最適なプレイを選択していく」という思考から
「得意なプレイができるように場面を創っていく」という思考へ

④ 読み(予測) anticipationにもあるが
徹底的に先手が取れるように強みであるプレイを仕掛けていくタフさは
思考習慣から見直す必要があるのかもしれない

バスケットボールは習慣のスポーツ
ゲームでは「いつも通り」のことしかできない


2017/04/13

④ 読み(予測) anticipation

バスケットボールでは攻撃でも防御でも「先手」をとろうと思ったら「読み(予測)」は不可欠

目の前に現象が現れる前に「そうなる未来」が見えてプレイしているプレイヤーと
目の前に現象が現れてから「今に反応して」プレイするプレイヤーが戦えば
勝敗は戦う前から明らか

知らない街を自転車で走ると
その角を曲がった先に何があるか……なんて
曲がってみなけりゃわからない

でも
知ってる街ならその角の先に何があるか……なんて
曲がる前から頭の中にある

だから
「危ない」場所も「安全な」場所も「楽しみな」場所も
「見る前からわかってる」

バスケットボールの読みって
そんな街を自転車で走り回ってるのとよく似てると思う

頭の中に街の地図を作るには
とにかく街を走り回っていろんな場所を見て周る根気の要る方法もあれば
最初に地図を買って街の全体像を俯瞰してから確認するように街を走り回る効率的な方法もある

知らない街を走り周るドキドキ・ワクワク感も
それが旅(たび)なら楽しみの一つになるけれど
それがバスケットボールなら話は別

旅を楽しむようにバスケットボールをプレイする
目の前に現れた現実に反射神経してるだけの「いきあたりばったり」のプレイヤーが
ハイスピード&ハードコンタクト化する近代バスケットボールにおいて
地図を持って未来を既に知っているプレイヤーに対して「先手」が取れるとは思わない

だから
日々の練習でプレイの地図を頭の中につくって土地勘を磨かかなきゃ
いつまでたっても試合が旅になってしまう

バスケットボールは習慣のスポーツ
ゲームでは「いつも通り」のことしかできない

2017/04/09

③ 超攻撃的 super aggressive

バスケットボールには攻撃局面と防御局面がある
だから「攻撃的」という言葉は攻撃時に心がけること
そう考えるのが一般的なんだろう

攻撃の目的は
勝ち試合の終了間際には「時間を使うこと」が目的になることはあっても
基本的には「ゴールすること」が第一の目的になる

したがって
全ての「カット」「パス」「レシーブ」「ドリブル」「スクリーン」……は
「ゴールすること」やそのための「シュートチャンスを創り出すこと」に直結していることが理想

ところが実際にはそう単純ではなく(と考えてしまっているだけだが)
ゴールやシュートチャンスの創出に直結しないプレイや
ゴールすることを意識していないプレイがそこら中で発生する

かつて
そういったオフェンスの消極的行動は
ディフェンスの「反撃行動」を生み出す
という稲垣先生の研究論文に出会った
防御側が攻撃側の消極的行動に付け込んで反撃行動にでる!

その時から
「攻撃的」という言葉は攻撃時だけに大切なものではなく
防御時にも必要なんだと思うようになった

では
防御時に攻撃的になるとは一体どういうことなのか?

それはやっぱり
「ボールを奪うこと」を狙うことなんだと思う

「守る」意識で防御していても攻撃側に先手を取られ
対応している間に結局はやられるだけ
そんな「守る」意識を捨てて「攻める」意識を前面に出す

ディナイも「持たせない」ではなく「奪う」
ボールディフェンスも「自由にプレイさせない」ではなく「奪う」
ブロックショットも「打たせない」ではなく「奪う」
ヘルプディフェンスも「カバーする」ではなく「奪う」
リバウンドも「取らせない」ではなく「奪う」

全ての攻撃行動を「ゴールすること」から
全ての防御行動を「ボールを奪うこと」から
見つめ直してみると
「攻撃的」な行動が次々に生み出されていく
そしてそれに「超」がつくくらい徹底的にやる
攻撃練習も防御練習もお互いが「超攻撃的」にやる
そんなバスケットボールの実現を目指したい

バスケットボールは習慣のスポーツ
ゲームでは「いつも通り」のことしかできない

2017/04/07

② ハードコンタクト hard contact

バスケットボールも種目の特性が変わったんじゃないかと思うくらい身体接触が増えてきている。

「タフなゲーム」と「ラフなゲーム」の違いすらよく分からないままフィジカルコンタクトの量と強度だけが上がっている現在のバスケットボール。その波は女子の世界にも押し寄せてきている。それが「いいこと」なのか「わるいこと」なのか現場の一コーチにはわからないが、この傾向がここ10数年とくに顕著になってきていることだけは確か。

そのため「タフ」なチームを作るにはフィジカルコンタクトを「日々」「訓練」することが必要不可欠になる。「カット時」「ポジショニング時」「レシーブ時」「ドリブル時」「フィニッシュ時」「ボックスアウト時」「リバウンド時」「踏切時」「着地時」……ありとあらゆるところでのコンタクトを想定し、それに備えておく訓練が必要になっている。

コンタクトの訓練を怠ると、それが試合中に「ターンオーバー」として現れる。それでもターンオーバーだけで済めばいいが、選手生命を脅かす「大怪我」につながる危険性がある以上、コーチは「タフなゲームを目指しながら、ラフなゲームも戦えるチーム」づくりをする必要がある。

でも、ただ単純に「ぶつかること」「高い強度」「攻防練習」を要求するだけでは怪我のリスクは減らず、逆に練習中や試合中の怪我のリスクは増える。

まずは「怪我のリスクを下げる股関節や体幹の動きを整えること」を「シングルタスク」として「意識すればできる段階」に訓練し、次に「デュアルタスク」として「別な課題を意識していても股関節や体幹の動きが乱れない段階」まで高めていく根気のいる時間のかかる作業を、毎日毎日繰り返していくこと以外に方法はないと思う。

バスケットボールは習慣のスポーツ
ゲームでは「いつも通り」のことしかできない

2017/04/04

① ゲームスピード game speed

練習で要求される「ゲームスピード」

それはただ単純に「トップスピードの速さ」を求めるということではなく
「試合で使う速さ」のこと

そこには
「相手を惑わすわずかなスピードの変化」
「技術を変化できる速さ」
「瞬間的な加速の鋭さ」
「急激なストップや減速」
…などといった多様な視点が含まれている

どんな練習方法であっても
問われるのは
「そのスピードは試合と同じか?」

バスケットボールは習慣のスポーツ
ゲームでは「いつも通り」のことしかできない

2017/04/02

ToughなチームのGood Habitを作り上げる10箇条

ToughなチームのGood Habitを作り上げる10箇条
① ゲームスピード game speed
② ハードコンタクト hard contact
③ 超攻撃的 super aggressive
④ 読み(予測) anticipation
⑤ 状況判断&意思決定 situation judgment & decision make
⑥ 連動 linkage
⑦ 継続 continuation
⑧ 切り替え transition
⑨ ニュートラルボール neutral ball
⑩ 勝ち切る(2回勝つ) win twice

Shadow:相手をつけない動きづくりの練習
Dummy:相手を置いての動きの練習
Decision Make:相手の対応を予め設定しておく判断を伴いながらの練習
Live:制限なしの実戦練習
SDDLのどの練習方法であっても守るべきもの
どれも優劣なく大切なもの


どれか一つでも抜ければ「ぬるい」「ゆるい」「あまい」チームになってしまうもの

2016/06/29

今日はトレーナーの幟さんによる
『活躍できる選手としてのメンタルタフネス』
 のワーク

自分に向きあうこと
他者に関心を持つこと
互いにリクエストしあうこと

機会を創ることで本気や本音も見えてくる
浅さも深さも全て現時点での本当の姿

地に足つけて
自分の内側へも外側へも想いを深めていって欲しい



2016/03/23

学生スポーツだからこそ

4年間で終わりが来る学生スポーツだからこそ
これまでは「チームの力は4年生の力」ってずっと言ってきたなぁ

その延長線上で
1年生:持ってるものを100%出し切る
2年生:チームのルールの中で自分の持ってるものを100%発揮する
3年生:結果に責任を持つ
4年生:後輩のカバーをする、チームの方針を決定する役割を担う
ってやってきたが、今年から一段上げなきゃダメだな

1年生:チームのルールの中で自分の持ってるものを100%発揮する
2年生:結果に責任を持つ
3年生:後輩のカバーをする、チームの方針決定にも積極的に参画していく

となると4年生が担う役割とは何になるのか?
って考える……

「徹底する・徹底させる」「コーチの役割も担う」かなぁ

2016/03/01

道草・寄り道・回り道

2017年のユニバーシアードへ向けた選手選考合宿が始まった 今回からAssistant Coachとして参加することになった

20代の後半に日学強化に関わらせていただいた時代があった
それでも当時は◯◯大学と△△大学との確執が……って時代で
「おまえは△△大学の味方をするのかぁ!」って言葉が平気で飛び交い
選考会にコーチとして参加する自分や
選考会にプレイヤーとして参加する学生の
辞退願いを自分で書かされて参加を取り止める
へんな時代だった

その頃にプレイヤーだった学生が今はコーチになり
今回共にAssistant Coachとして世界を目指していくことになった
不思議な縁の巡り合わせを感じる

道草・寄り道・回り道
なんともまああれから20年も時が流れているんだと思うと
時の流れの早さに愕然とすると同時に
未だ何もなしていない自分の今に苛立ちを感じる

それでも48歳にしてまた機会をいただき
学生代表として召集された候補者をながめると
様々な場面で当時は見えなかったものが一杯あったんだろうなぁってことに気づく

Assistant CoachとHead Coachを行ったり来たりしながらここまで来た
へんてこりんなコーチング人生だなぁと思う
でもそんな経験の自分だからこそ
若きHead Coachの思い描く理想のバスケットボールを実現できるチーム作りを
サポートできることがあるはず

MWU LAVYSのチーム作りと学生代表の活動をどう両立させていくか
それは非常に大きな課題ではあるが
とにかくベストを尽くすしかない

2016/01/14

Single Task Drill とDual Task Drill の意識の向く方向













通常のドリブル練習(Single Task Drill)

 意識はドリブルをついている自分自身の動きに向けられる
 「正しいメカニズムで動いているか?」

最近よく行われるテニスボールを使ったドリブル練習(Dual Task Drill)
1)二人組で相手がボールを投げる方法
 意識は投げられたボールを取る動きへ向けられる
 ドリブルそのものから意識は離れる
 ----------
 *その場にステイするがスタッターステップで足を動かしながら
 *ドリブルで進みながら

2)一人で壁にぶつける方法
 投げるという動作に意識は向けられる
 当然壁から跳ね返ってくるボールを取る動きへも意識は向けられる
 ドリブルそのものからは意識がずいぶん離れる
 ----------
 *その場にステイするがスタッターステップで足を動かしながら

1)と2)のどちらも以下の3段階でレベルアップすることになる
(1)ドリブルをしている逆側の手でキャッチする段階(level 1)
   crossoverはしない
(2)ドリブルをしている側の手でキャッチする段階(level 2)
   crossoverはsingle moveだけ
(3)ドリブルをしている逆側の手でキャッチする段階(level 3)
   crossoverはcomboで2つの技術を組み合わせる

「文章を読みながら音楽を聴く」というDual Taskを脳は行うことができない
脳の中の同じ領域で行うTaskだから
でも、「ドリブルしながら○○する」というDual Taskは可能
脳の中の違う領域で行うTaskだから

バスケットボールは「見て→判断して→プレイする」競技
「ドリブルをSingle Taskとして練習し、意識して正しいメカニズムを身につける」ことが大事であると同時に、「ドリブルをDual Taskとして練習し、無意識にその正しいメカニズムが実行できるように訓練する」ことが大事

私は「どっちも大事」だと思う

チーム全員で行うチーム練習の中で実施しなくても
隙間時間でどんどん練習できるDual Task Drillは多い
Youtubeを探せばたくさん動画が観れる時代

課題を自分で設定できて
その解決のための手段を自分で準備できて
成長を自分で実感できれば
自分一人でもどんどん上手くなる

自分で自分を成長させていけるプレイヤーは自主練習を継続していく
やればやるほど上手くなる「必然の上達」のサイクルに入るから

バスケットボールを安全にプレイできる環境を求めて

  バスケットボールに関わる全ての皆様にどうしても考えていただきたいことがありこの投稿をしています 女子の大学カテゴリーですが1990年代からずっと現場で指導する教員コーチとしてどうしても考えていただきたいことです それは「強度(intensity)」についてです 歴史的にバスケ...