問題解決型思考では
目標を明確に設定し
現状を正確に評価したら
問題は眼前に立ち現れてくる
と表現する
なので問題は「目標値と現在値との差」と定義することができる
ということは
問題には
①「あるべき状態を達成しようと取り組んだが悪い結果になってしまった問題」
②「あるべき状態を達成することに取り組んでいない問題」
の2種類があるということになる
①は「やったんだけど失敗したこと」が問題
②は「やらなかったこと」「やれなかったこと」が問題…
①と②はいずれも、あるべき状態と今の状態に差があるという点は同じ
でも
①はいわゆる具体的な失敗だから目につくので認識しやすい
しかし
②は具体的な失敗として目の前に現れてこないから「脳内であるべき姿を映像として流しながら目の前の現象を観察する」というか「目標の像と実際の像の2画面を重ねて違いを見抜く観察」ができない限り絶対に認識できない
そのため
問題解決は一般的に①への対応に偏ってしまうことが多い
目の前に具体的な①の問題が現れることは、スポーツ指導の場に限らず、仕事や日常生活の場の中でも頻繁に発生する
だから
①の問題に対応するときは、「今目の前に現れていない②の問題があるかもしれない」「今目の前に現れていない②の問題を解決したら、今目の前に現れている①の問題はそもそも起こらないかもしれない」などの可能性を検討した上で、「今目の前に現れてる①の問題に対応すること」の意義や重要性や必要性が認められる場合に①の問題に対応し始めるといった思考の習慣をつけたい
そうしないと
次から次へに現れる問題の渦に巻き込まれ、「問題だ問題だ……」ってなってしまう
問題解決力が高いという自己効力感があるほど、無意識に悪循環にはまり込んでしまう危うさがあることを理解しておく必要があるなと思う