2011/12/19

小さな進歩の眺め方

プレーヤーは個人内で小さな進歩を繰り返す。
それは積み重なって,いずれ大きな進歩へとたどり着く。

目の前に現れるプレーヤーの小さな進歩。
それは,昨日のプレーヤーと今日のプレーヤーを比較する個人内という視点で見ると着実な進歩であると同時に,目標とする戦いで通用するかしないかを基準とする個人間という視点で見るとまだまだたどり着いていない不足でもある。

NHKプレミアムで放送されたいた「たけしのアートビート」で取り上げられていた,金槌1本で神業的に刀を作り上げる日本刀の鍛冶職人は,鋼の固まりの中に出来上がる刀の姿が見るという。「叩き上げ」「焼き入れ」という言葉が,職人の技と密接に結びついた言葉である事が良くわかる。

プレーヤーの小さな進歩を,確実な進歩であると評価し,プレーヤーに寄り添いながら成長を後押しする役割はAssistant.coachに預け,Head coachとしてあくまで,プレーヤーの中に目標の姿を見いだし,その未だ現れていない姿に対しての不足部分を要求し続けるという立場をとろうと思う。

「できる事だけを集めて戦う」こともコーチの技ではあるが,それで到達できる域には限界があった。
「できない事をなんとしてでもできるようにして戦う」ことこそがコーチという職人の本当の技なんだと思い定め,また明日から。

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